藤沢教会|立証 ・・・東京神学大学 菊田行佳 神学生

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 2009年10月11日 神学校日・伝道献身者奨励日
立証 菊田 行佳 神学生


「神学校日礼拝 立証」
                    東京神学大学4年生 菊田行佳
 おはようございます。
 まず始めに日頃から私たち神学生を、物心両面から暖かくお支え して下さる藤沢教会の皆様に、心からお礼を申し上げます。また、特に私たち神学生のこ とをお祈りしてくださっていることが本当の心の支えとなっていることを、心から感謝し ています。本当にありがとうございます。
 私と川嶋神学生が通っているのは、東京神学大学と言い、通称、東神大と言っています が、現在は東京の三鷹市にあります。その起源を辿ると1873年のブラウンが開いた神学塾「ブラウン塾」まで遡れるとのことです。そこから数えますと136年の歴史を経て 今日に至っていることになりますが、その歴史は日本における教会合同運動の大きな流れ の中におかれていました。紆余曲折、特に戦争というものがあったのですが、それでも大きな教会の合同運動(エキュメニカル運動)の方向性がありまして、神学校もその流れの 中で合同してきたのでした。東神大の系譜の中では改革長老派、組合派、メソジスト派という3教派がおもにあげられるのですが、しかし、実際にはルター派やその他プロテスタ ント諸派の伝統もその良いところを受け継いでいこうという姿勢が根付いていると私は理 解しています。
 今回、東神大について少し調べたことで不思議だなと思ったことがあります。神学校というのはもっぱらキリスト教会の教職、牧師や伝道師を養成することを目的とした機関で あります。その神学校を大学として認可し、しかも補助金まで国は出してくれています。その金額は相当なものです(年間予算の20%にあたる)。つまりこれは、国民のみなさんが税金によって神学校を支えて下さっているということになります。もちろん藤沢教会を始めとして基本的には教会の皆様が主に支えて下さっているのですが、それに加えて教会に所属していない日本の方々が神学校を支えて下さっているという事実の意味を考えさ せられます。
 私は個人的にも学生支援機構の奨学金で生計を立て、また、県営住宅に住んで大変家賃を低くしてもらっています。私はこれらのことから、日本の方々のキリスト教への潜在的な期待というものを感じたいと思いました。
 「おい、キリスト教よ。頼むよ、何とかしてくれ。」というメッセージがあるのではな いかと思うのです。
 この日本の土地におきましても、本当に多くの方々が人知れず人生の苦しみや悲しみを背負って孤独の中を生きていらっしゃることと思います。また、その重荷を負うことの苦しさもさることながら、そのつらさを誰にも言えない、誰にも解ってもらえないということが更に本当に苦しいことなんだと思います。私たち伝道者は(志すものは)、その人々 にキリストの光、キリストの福音をお届けするのがその役目なのだと考えています。
 「イエス・キリストを通してご自分を顕された神さまは、私たちに何の意味もなく苦し みや悲しみを与えるような方ではありません。私たちにとってその苦痛がどんなに悲惨な ものであったとしても、神さまからすれば、きっと何か大切な意味があるに違いがないんです。きっとなにかしらの大切な大切な目的があるのだと思うんです。そのことを私は大 まじめに信じています。」このことを私は全身全霊で日本の方々に伝えてゆきたいと思っています。そして、それが伝道者としての私の役割だと考えています。
 また、このような ことは口頭でただ一回言えば伝わるというものではなく、伝えることが本当に難しいことです。やはり、自分の全生涯をかけて、少しでもこのことを、キリストの福音を伝えられるように自分の生き方を通してお伝えしたい、表現してみたいと思っています。
 その為に、残りの与えられた神学校生活の時間を、少しでもキリストの福音を深く捉え て自分のものとし、またそれを人々に伝えて行けるように励んで参りたいと思います。どうぞ、引き続き、皆様のお祈りをよろしくお願いいたします。


  

更新:2009.10.24 by K.T